神奈川県大和市【文化創造拠点シリウスについて】
1 大和市の概要
大和市は神奈川県のほぼ中央に位置し、総面積27.09平方キロメートル、人口は約24万人である。昭和35年から令和5年までの人口推移は右肩上がりで増加しており、令和3年の総務省の人口調査の結果によると、神奈川県で第2位、全国1700超の自治体の中では第8位という人口増加数を記録している。特に子育て支援に力を入れており、令和6年4月1日時点で9年連続待機児童ゼロとなっていることなどが、人口増加の要因と考えられる。
2 大和市文化創造拠点シリウスの概要について
当施設は、「心に響く・心が躍る・心をつなぐ」をコンセプトに、平成28年11月に図書館、芸術文化ホール、生涯学習センター、屋内こども広場を中心とした文化複合施設としてオープンした。
(施設概要)
1階 感動が生まれる、感性と創造の場
メインホール(1007席)、サブホール(272席)、ギャラリー、総合案内、図書館、授乳室、カフェ、放送スタジオ
2階 楽しく語り集う市民交流のフロア
市民交流ラウンジ(85席)、図書館、大和市役所大和連絡所、大和市イベント観光協会、コインロッカー
3階 思い切り遊んで学ぶ大和こどもの国
げんきっこ広場、ちびっこ広場、保育室、相談室、多目的室、赤ちゃんの駅(授乳室・オムツ替室)、
こども図書館、こども読書室、おはなしのへや、こどもシアターブース、スタジオ、マルチスペース
4階 くつろぎながら本に親しむ健康都市図書館
健康コーナー、健康テラス、健康度見える化コーナー、メインカウンター、予約本コーナー、ティーンズコーナー、まんが・雑誌コーナー、シアターブース、ロボットコーナー、読書テラス
5階 調べて学ぶ図書館
レファレンスカウンター、情報検索コーナー、地域資料コーナー、読書室、点字図書室、対面朗読室
6階 仲間と集い学ぶ生涯学習センター
市民交流スペースぷらっと大和(218席)、講習室、大会議室、中会議室、小会議室、和室、調理実習室・会議室、文化創造室・会議室、印刷室、大和市役所図書・学び交流課
3 主な施設について
(1)メインホール(1007席)
1000席規模のホールとしたことで利用料金が抑えられ、アーティストによる公演や市民の方々の文化活動の発表の場としてだけでなく、企業の説明会等にも利用されている。当市のホールに対する協議の中では2000席程度との声もあるが、2000席程度となると複合施設として機能しなくなることや、利用料金が高くなることで市民の方、企業が気軽に利用することが難しくなり、ホール自体の稼働率も低下することが考えられるため、1000席規模のホールにしてよかったとの話があった。
(2)図書館
1階から5階にかけて図書館機能を有しており、各フロアのコンセプトに合わせた図書が配架されていた。従来の静かな図書館のイメージとは違い、友人と会話をしたり、カフェで購入したコーヒーなどを持ち込み、飲食をしながらの利用が可能なフロアが設けられていたり、5階は従来通りの静かな図書館機能として77席の読書室が設けられているなど、各世代が自分のニーズに合わせて幅広く利用できる図書館となっていた。
(3)げんきっこ広場・ちびっこ広場
げんきっこ広場は3歳から小学2年生までを対象とした親子のあそびの広場となっていた。保護者または20歳以上の大人の付き添いの下、2時間を1枠とし、自由に遊べるスペースとなっていた。専門のスタッフが遊具を使った様々な遊びを提案しながら、親子で楽しめる空間を作っていた。
ちびっこ広場は0歳から2歳までの乳幼児を対象としたあそびの広場となっていた。げんきっこ広場と比較して、より幼い子供たちが安全に利用できるよう、遊具の大きさなどに配慮がされており、親子で安心して過ごせる空間となっていた。
(4)生涯学習センター
生涯学習センターには市民交流スペースぷらっと大和や、貸会議室等が設けられていた。ぷらっと大和には218席の予約なしで自由に誰でも利用できる交流空間が設けられており、食事や団らんが可能となっていた。視察当日も平日にも関わらず幅広い世代の方々が利用しており、ほぼ満席状態であった。また、貸会議室も調理室や和室など幅広い用途で利用できる部屋が整備されており、会議の規模や用途に合わせて利用できるものとなっていた。
4 総括
全体を通して大和市文化創造拠点シリウスは、フロアごとにコンセプトがあり、利用する方々が個人の用途に合わせて利用できる施設となっていた。大ホールはサントリーパブリシティサービス株式会社が、図書館業務は株式会社図書館流通センターが指定管理者となるなど、フロアごとに専門性の高い業者が指定管理を行っていることが利用者の方々の満足度を引き上げる一因となっていると考えられる。
また、当特別委員会で委員より懸念の声のあった駐車場については、特にクレーム等もなく、利用者の方々は近隣に20カ所程度あるコインパーキングや、公共交通機関を利用して来場しているのではないかとのことであった。
ロブレ再開発及び小山市中央市民会館の整備を考えている小山市にとって、大和市文化創造拠点シリウスは駅との距離や、施設の規模を見ても近いものがあり、今後の特別委員会の運営において大変参考となる事例であった。