群馬県高崎市【高崎芸術劇場について】
1 高崎市の概要
高崎市は関東平野の北端に位置する群馬県内最大の都市で、総面積 459.16平方キロメートル、人口は約36万7000人である。3本の高速道路、2本の新幹線が集中する北関東の要衝で多くの工業団地が整備されている。芸術・文化面では、群馬音楽センターをはじめ、高崎シティギャラルー、高崎市美術館、高崎市タワー美術館などを有し、広く芸術文化活動の場として利用されている。
2 高崎芸術劇場の概要について
3 高崎芸術劇場の建設・整備の経緯について
4 高崎芸術劇場の現地視察について
大ホールは栗梅色を基調とした大変重厚なホールであった。客席の形状は緩やかに広がる扇型で、高齢化社会を鑑み、あえて2階席までとしているとの事であった。観客席の座面はウレタンが通常の1.5倍も入っており、長く座っていても疲れにくい工夫がされていた。客席前部は可動式となっており、オーケストラピットや拡張舞台とすることもできるようであった。また、音の響きにもこだわっており、音響反射板使用時には残響時間が2.2秒となっており、どんな演出にも対応できるホールとなっているとのことであった。
次に拝見したスタジオシアターは、大ホールと趣が大きく異なり、黒を基調としており、また音が反響しない仕様になっていた。理由としては、音が反響してはいけないセリフのある講演や和芸を行うためとの事であった。平土間・3間・5間・7間の舞台に対応できるとともに、本屋根付きの仮設の能舞台も完備しており、この会場で年に2回能舞台を行っているという。また、高崎はロックの街であり、このシアターはロックフェスの会場になっているという。ただ、スタジオシアターは様々なことに使用できる反面、どのように使ったらよいのか使用者がわかっていないという状況もあるようで、利用率が伸び悩んでいる面もあるという。
音楽ホールはリサイタルや室内楽に特化しており、残響音も計算して作られているという。高崎市は群馬交響楽団が本拠地として活動しているということもあり、また小さなアンサンブルなどができる舞台も求められていたこともあったことからこのようなホールが作られたとの事であった。奏者の息遣いが聞こえるような距離で、一流の音楽を聴けるということで、大変好評のホールであるとの事であった。
また、搬入口も非常に広く、11トントラックが5台止められる仕様となっていた。その他にも市民の方が共通スペースでくつろがれていたり勉強していたりする様子も見ることができ、市民の方に愛されている建物であると感じることができた。
実際に高崎芸術劇場を視察し、2000人規模のホールの雰囲気や設備を実際に見ることができたとともに、その土地の文化や需要に特化した様々なホールを見せていただいたことは大変参考になった。また、搬入口などの裏方も使いやすい工夫がされており、表に出ない部分の使いやすさも大いに重要であると感じた現地視察であった。今後小山市に新しい中央市民会館を建設するうえで、その土地の需要等にあわせて作られ、市民に愛されている高崎芸術劇場は、大変参考になるものであった。