広報おやま 2023年7月号

~渡良瀬遊水地で 4年連続となるヒナが誕生~ 今年も渡良瀬遊水地第2調節池内にある人工巣塔でコウノトリのヒナが誕生。4年 連続でのうれしいニュースとなりました。2020年5月に千葉県野田市生まれのオス 「ひかる」と徳島県鳴門市生まれのメス「歌」のペアに2羽のヒナが誕生した快挙か ら3年。この間に、メスの「歌」が事故がもとで亡くなり、新たに野田市生まれの「レイ」 とペアになる等のさまざまな出来事がありましたが、地元の皆さんやカメラマン、専 門機関に見守られながら、毎年春の訪れと共にうれしい知らせを届けてくれています。 4月6日のふ化推定後、約1か月で親鳥と見間違えるほど大きく成長した2羽のヒナ は、5月19日に足環が装着され、6月8日、9日にはそれぞれ巣立ちを迎えています。 また、性別判定の結果を受け、6月11日の命名式にて2羽のヒナの愛称が発表さ れたことで、より親しみを持って見守られながら、渡良瀬遊水地の大空を舞う姿で多 くの方に喜びを与えてくれています。 5月19日、専門家や動物園関係者の 協力のもと、2羽のヒナに足環が装着さ れました。 足環は、上下2色に塗装されており、 左右の足に各1個を装着し、4か所の色 の順列で個体番号を識別します。 装着の時期はふ化後41日齢~ 44日 齢が推奨されており、5月19日は32 日齢日にあたります。足環装着と同時に 検体採取も行いました。 検体採取では体温・脈拍測定、採血等さまざまな項目 について検査を行いました。 検体採取の目的はヒナの体調を確認するだけでなく、 配偶関係や遺伝的組成などコウノトリの野生復帰に係る 重要な情報を収集するためでもあります。 今回誕生したヒナの小白は4.2㎏、千歳は4.1㎏と測定 され、2羽は順調に成長していることが確認できました。 ヒナに装着した足環にも注目してコウノトリを観察し てみましょう。 足環装着 検体採取 広報おやま 2023.7 9

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