広報おやま 2023年8月号
男子部長 関口真弥さん 卒業生 市川巧さん 剣道場の外まで鳴り響く生徒達の掛け声、 バチッ バチという竹刀が当たる音、 踏み出した足の音。 剣 道場の隅から隅まで代わる代わる打ち合う光景は思 わず後ずさりしてしまう程の迫力。 顧問の先生からの 「先輩と後輩、 厳しい上下関係 を築くのではなく、 なんでも言い合える兄弟のような 関係を築きなさい」 という教えのとおり、 日々互い に気づいた点は先輩 ・ 後輩関係なく指摘し合いなが ら練習しているそうです。 剣道は個人競技と思われる 方も多いかもしれませんが、 「チームで勝ってこそが 剣道。 チーム一丸となって頑張りたい」 と二人は口 を揃えて言います。 剣道で重要なことは技術だけではないと言います。 日頃から 「徳を積むような行動を心がけなさい」 と 指導を受けている小山高校剣道部。 朝は剣道の練習 ではなく、 みんなで学校の掃除を行っているそうで す。 「心を清める良い時間になっている」 と関口さん は話します。 高校三年生の二人は、 中学三年生の頃からコロ ナ禍の影響を受けてきた世代。 相手を圧倒するあの 掛け声も出せずに練習していた時期もあったそうで す。 取材当日も多くの生徒が面の下にマスクを着け て練習していました。 それでも最近はようやく思うよ うな練習ができていると言います。 「高校生活三年間、 剣道で日本一になることだけを考えてやってきた。 先 輩達が活躍してきて、 自分が三年生になった今、 最 後までやりきりたい」 と関口さん。 「日本一になって、 いつも応援し、 協力してくれている両親に恩返しをし たい」 と牛久さん。 技術面も精神面でも日々鍛錬を続けている小山高 校剣道部。 活躍に期待が膨らみます。 個人で勝つよりも “チーム” で勝ちたい 教えて! 先輩 小山高校剣道部出身の先輩に当時の部活動が現在に活かされていること、高校生へのメッセージを聞いてきました。 お話を伺ったのは現在、 栃木県警察警備部機動隊に勤務している市 いち 川 かわ 巧 たくみ さん。 市川さんは高校三年生、 部長 を務めているときに小山高校最高成績であるインターハイ準優勝を果たしました。 第77回国民体育大会 (いちご 一会とちぎ国体) では成年男子で優勝した市川さんは現在も第一線で活躍されています。 高校生活での経験は今 の自分につながっていると言います。 「顧問の先生が自主性を求める方でした。 日本一になりたいという目標を達成 するために、 どうしたら達成できるのか、 すごく考えました。 そして取り入れたの が朝のトレーニング。 朝6時に集合し、 ダッシュ練習をしたり、 野球部のタイヤを 借りてタイヤ引きしたりして体づくりを行いました。 自己分析をして、 目標達成の ために何が必要か考え、 実行するというのは今の仕事にも活かされていると思い ます。 現役の高校生には、 限られた時間の中で一日一日を大切にしてほしいです。 同じ目標に向かって取り組む仲間は一生の宝物になります」 と話してくれました。 とことん考える! 広報おやま 2023.8 9
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