広報おやま 2023年9月号

生まれも育ちも小山市で、 おじいさんの代から農 家だという鈴木さん。 しかし、 ずっと農家として働い ているわけではなく、 最初は社会勉強としてよつ葉生 協で配達員として働いていました。 配達をする中で消 費者の方々と話す機会もあったといい、 そうした経験 が現在に活かされているのかもしれません。 主にきゅうりやキャベツを育てているという鈴木さ んですが、 今年初めて、 有機農業でお米作りに挑戦 しているということです。 田んぼに水を深く張るなど、 通常の農法とは草や水の管理が違うとのことですが、 育ち方にも差が出ており、 作物本来の育ち方を実感 しているといいます。 三代も続けてきた田んぼで有機農業に切り替える のは勇気がいりそうですが、 「何事もやってみないと 分からない」 とチャレンジ精神を語ってくれました。 そんな鈴木さんが作る有機農業のお米は、 収穫後 は市内の小中学校で給食に使われる予定とのことで、 今から鈴木さんのお米を食べた子どもたちの反応が 楽しみです。 農業を始める前は人材派遣関係の会社に勤めてい たという篠崎さん。 しかし、 東日本大震災でインフラ が止まった際に、 漠然とこのままでいいのかという思 いがあり、 市内の実家の農地で自給自足を始めたこ とがスタートでした。 有機農業をやろうと思った理由 は、 初めは他の農家との差別化からだったということ ですが、 実際に有機農業をしてみると天候や季節の移 り変わりなど、 自然を意識するようになり、 「自然を大 切にしないと」 という意識も生まれてきたといいます。 現在、 メインで栽培しているのはケールですが、 有機野菜はまだ需要も少ないといいます。 篠崎さ んが育てた有機野菜を求める方は都内や神奈川が 多く、 毎週木曜には都内まで直接配送しています。 そうして自身で配送することで、 食べてもらえる人 たちとのつながりもできてきたとのことです。 有機野菜について、 篠崎さんはあまりハードル を上げて考えずに気軽に手に取ってみてほしいとい います。 見た目や味だけではなかなかわからない かもしれませんが、 作られる環境や生産者につい て意識して食べてみることで、 自然について考え るキッカケになるはずです。 生産 キラ星農園(土塔) 篠 しの 崎 ざき 尊 たか 久 ひさ さん 鈴木ファーム(雨ヶ谷) 鈴 すず 木 き 光 みつ 国 くに さん 生産 広報おやま 2023.9 5

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