広報おやま 2023年12月号
小山の自慢ってなんだろう、と考えたとき、 「歴史のまち」と答える人はあまり多くいな いのではないでしょうか。 立地に恵まれ、交通の利便性に優れた自然 豊かな活力あるまち。そのような環境の中に あって、心にうるおいと安らぎをもたらして くれるのは歴史・文化だと大島さんは話しま す。小山は、特に鎌倉~室町時代といった中 世には小山氏の繁栄の地で、また、江戸時代 はじめには「小山評定」が開かれ、江戸幕府 成立への道筋をつけた決断の地です。まさに、 日本歴史の表舞台に登場した誇れる小山を市 内はもちろん、全国に発信し、まちなかの活 性化を図り、「行ってみたい、食べてみたい、 住んでみたい」と思える魅力あふれるまち、 小山にしたいというのがいいとこ教え隊おや まのモットーだといいます。 取材の日、出会う「いいとこ教え隊おやま」 の皆さんは口を揃えて、「小山はいいとこで すよ。みんなに知ってほしい。教え隊だから。」 と、ジャケットの背中に書かれた“いいとこ 教え隊おやま”の文字を見せてくれました。 そんな皆さんの明るい人柄もあり、わかりや すい解説がボランティアガイドの人気の秘訣 なのではないかなと感じました。 小山でできるまち歩きがあることをご存じですか? 小山商工会議所内に、まちなかボランティアガイドをしている「いいとこ教え隊おやま」という団体があります。 平成14年、小山駅西口の再発見マップを作ることを目的に「いいこと・いいとこ探し隊」として発足。西口エ リアの施設や店舗、歴史的名所を集約した「とっておきマップ」を作成しました。翌年団体名を「いいとこ教え隊 おやま」に改名。その翌年平成16年、作成したとっておきマップをもとにまちなかボランティアガイドがスタート。 当初3人で始まったボランティアガイドは現在まで20年以上続き、今では20人の会員が在籍しています。令和2 年から七福神めぐりを開始し、活動の幅を広げています。 年間500人を超える人がボランティアガイドをもとにまちを歩きます。ボランティアガイドの話を聞きながら 歩く小山市はこれまでなんとなく通っていたまちの見方を変えてくれます。こんな貴重なもの、面白いものがある まちなんだと驚きの連続です。 取材当日は10月8日(日)に行われた「日光街道 小山宿 七福神めぐり」のプレ開催の日。いいとこ教え隊 おやまボランティアガイド代表の大 おお 島 しま 満 みつ 雄 お さんをはじめ、それぞれのポイントでガイドをしてくれる会員の皆さん からおやまの“いいとこ”を教えてもらいました。 日蓮聖人の弟子、日項聖人によっ て開山されたという妙建寺。境内山 門には安政6(1859)年に建立さ れた市内で一番大きな題目塔(「南 無妙法蓮華経」と刻まれた塔)があ ります。文字の端が長くのびた「ひ げ題目」は光明を表し日蓮聖人やそ の弟子の特徴だそうです。 光 こうみょうじ 明寺 妙 みょうけんじ 建寺 持 じ 宝 ほう 寺 じ 現 げんしょうじ 聲寺 持宝寺境内にある梵 ぼんしょう 鐘。寛政4 (1792)年佐野の鋳物師が再改鋳 したものであり、鐘の側面に「孝謙 天皇」の文字が刻まれています。戦 時中、武器を作るためにあらゆる鐘 が回収されていく中、この鐘は天皇 の文字が刻まれていることから回収 されることなく残り、戦前の梵鐘は 市内でここだけたそうです。 光明寺境内には、 応安2 (1369) 年銘の宝 ほう 篋 きょう 印 いん 塔 とう (供 養塔) があります。 小山 の 自慢 “いいとこ教え隊おやま”に学ぶ 小山は日本歴史の表舞台! ただいま、ガイド中 教えてもらいました 広報おやま 2023.12 8
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