国産の絹糸を材料とした手組みの日本古来の組みひもで、その昔は武士の冑の緒や刀の下げ緒などとして愛用されてきました。大正11(1922)年に東京で組みひもを学んだ初代渡さんが地元の間々田に戻り創意工夫を加えたもので、以来三代に渡り継承し守り続けられてきた手組みの技術により現在では着物の帯締めや羽織紐、アクセサリーなど多種多様に使用されており、栃木県伝統工芸品にも指定されています。■■■組みひも体験の様子。間々田ひも店では伝統工芸士による指導を受けながらストラップやブレスレット制作を体験できるとのこと。 ▶■■■■■■■■ 浅邉市■尺 「小さな自慢が、山ほどあります。」は、市内の方も、市外の方も、小山市のたくさんある魅力を知って、このまちを好きになってもらいたい、との思いを込めて作られたキャッチコピーです。 今回は、ロゴマークにも描かれている小山市の小さな自慢のひとつ「間々田ひも」について、間々田ひも生産者■■である間々田ひも店3代目 伝統工芸士 渡■■邉■■ 靖■■久さんにお話を伺いました。広報おやま 2025.413〜全ての工程を手作業でまごころ込めて〜 間々田ひもの完成までには、絹糸の「染色」、糸枠に巻きつける「糸つけ」、1本の糸を24本の束にする「糸上げ」、糸の長さを測りカットする「経」、糸玉につける「玉付け」、組み台にのせて組んでいく「組み上げ」、「仕上げ」の7つの工程を経て作られています。すべての工程が手作業で行われ、「組み上げ」では5種類もの組み台を使い分け、一つ一つの作業に丹精を込めて大切に作り上げられています。 渡邉さんは間々田ひもについて、草木染の素朴で使うほどに味がでる色合い、機械のものとは違う手組みならではの素朴さ、ふんわりとしたやわらかさ、ぬくもり、しなやかさ、一度締めると緩まない伸縮性があることが魅力と話してくれました。〜大切な伝統を守り続けて〜 先代の想いを引き継ぎ、伝統ある間々田ひもの技術を守り続けている渡邉さん。受け継いだ当初から間々田ひもを使ってくれる方々のことを一番大切に考え、一切の妥協を許さず納得がいくまで組み直すなど、お客さまに喜んでもらえる組みひも作りに尽力されています。実際にお客さまの喜びの声を聞くことが一番嬉しくやりがいを感じると話してくれました。将来的にはさらに作れる間々田ひもの種類を増やすなど、伝統ある古典的な組みひもの技術を守り続けていきたいと間々田ひもに対する熱い想いを語っていただきました。間々田ひも店3代目伝統工芸士 渡邉 靖久さん間々田ひも
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