広報おやま 2025.73かなって思います。 社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを日本防災士機構が認証した人坂本:ローリングストックや情報収集など、みんなに広めていかないといけないと思うようになりました。年齢、性別、国籍に関係なく関心を持ってもらいたいですね。小山市でも女性の防災士の方が増えていますし、色んな方が防災に関心を持ってもらえれば嬉しいですね。武山 : 坂本さんのお話と似ているんですけど、興味があれば誰でもなれるところは良いところだと思います。色んな属性の人がいて、もっと新しい視点があってもいいなって思います。あとは、防災への意識が高くなりました。先日、携帯トイレの準備をしました。清永:口に入れることは我慢できても出るものは我慢できないから、トイレは本当に重要だよね。清永:防災士としては大規模災害時の避難所運営、地域の災害弱者の支援を行っていきたいですね。自主防災会としては、防災訓練の中で高齢者・障がい者の方々が参加していただく訓練内容の工夫や子ども防災訓練の充実を目指したいです。また、防災情報の収集方法の啓発活動なんかも継続的にやっていきたいね。震度5強以上の際の安否確認やショートメールを使った情報の送付など今後取り組みたいことはまだまだあります。坂本:今の仕事柄、災害時の「やさしい日本語」の啓発を進めていければって思っています。例えば「机の下に潜りましょう」という言い回しは、外国の方には難しかったりするので「机の下に入ってください」と言い換えてみるとか。そういったものは、子どもにもお年寄りにも分かりやすいと思うんです。避難所のインフォメーションは、ピクトグラム(絵文字)なども活用していけたらと思います。武山:今まで出会った女性防災士の方や防災士になりたい女性の方と懇談会ができればと思っています。女性ならではの視点、災害時の問題共有などができればいいなって思っています。清永:危機感がない人が多いかなっていうのが僕の感想。東日本大震災の時に家が大丈夫だったから、次の震災も大丈夫。そんな保証はどこにもない。南海トラフのリスクも年々高まっています。震災が起こったら、川が氾濫したら、色々なケースを想像をして欲しいと思います。例えば避難所生活を想像してみてください。赤ちゃんから高齢者までいる普段とは違う状況。そこで “ お客様 ” ではダメなんです。坂本:そうなんです! “ お客様 ” ではなく、みんなで小山市を創っていく仲間だと思って行動していきたいですよね。武山:みんな自分ごとで考えていかなきゃいけないですよね。先日、防災のイベントに参加したときに、車イスの方が見えられて「自分はここに住んでて車イスだから、どんなルートで避難しようか」って真剣にお話しされていてハッとしました。坂本:本当にそうなんです。当事者じゃないとわからないことが多いんですよね。武山:だからこそ、防災に興味ある人だけが考えるわけじゃなくてみんなで考える。そんなまちになる必要があるんじゃない清永:まず、自分の身の安全を確保して、落ち着くこと。そしてもし可能ならば、近所の安否確認。これはぜひ助け合いの精神でやってほしいなと思う。坂本:自らの安全の確保は大事ですよね。武山:そうなんです。子どもといると、“ 子どもの安全第一 ”に意識がいき過ぎて、焦って自分が怪我をしたり、逆に子どもを焦らせて怪我をさせてしまうケースも少なくありません。だからこそ、まずは落ち着いて自分の安全の確保をしてほしいなって思います。清永:先ほど話しましたが、災害時・避難時のことを “ 想像すること ”。そして、避難場所や避難ルートの確認をしておくこと。もう一つは非常食だよね。でも、あまり難しく考えずに、普段3日分の食料を買うところを1週間分にしてみるだけでも、数日間の食料としては十分に対策になる。武山:防災グッズって一から□えようとすると、高価なものも多いですよね。それに、実は、防災リュックを買ってもそこから自分なりにカスタマイズしないと、使えないことも多いんです。例えば、女性だったら生理用品がないとか、いつも飲んでいる薬が必要だったり。だからこそ、防災ポーチを自分で作ってみるのはどうかなと思います。ポーチに小さいライトと軽食と常備薬を入れてみる。そのくらい気軽にやるのが良いのかなと思います。「防災=防災リュックの購入」ではないよ、というのは知ってほしいですね。坂本:清永会長もおっしゃっていましたが、防災について日頃から考えてほしいです。災害は誰にでも起こりうるものだからこそ、みんなに興味を持って欲しい。その一つとして、防災士に興味を持ってくれたらうれしいなって思います。― 今後取り組みたいこと― 小山の防災― 災害時に注意してほしいこと― 平時の今だからこそ、実践してほしいことたちが語る“防災の今”とは
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