掘削と湿地再生 ラムサール条約登録 ラムサール条約は、 「特に水鳥の生息地として国際的 に重要な湿地に関する条約」 の通称で、 水鳥や多様な 生きものが暮らす大切な湿地を守ることを目的としてい ます。 渡良瀬遊水地は、 豊かな自然環境や多くの生き ものが生息する点などが評価され、 平成24年7月にラ ムサール条約湿地に登録されました。 掘削をはじめとする水辺の環境を育む取り組みも進 められており、 今後も治水と湿地の保全・ 再生の両立 を目指していきます。 渡良瀬遊水地では、 ラムサール条約登録以前から、 市民による保全活動が続けられてきました。 こうした活 動を受け、 国は乾燥化などで失われつつあった湿原環 境の再生を進め、 掘削により遊水地の約20%を水面と することで、貯水機能の向上と湿地の再生を図りました。 また、 掘削で発生した土砂は利根川の堤防強化に活用 されています。 この掘削によって多様な湿地が再生さ れ、 環境学習フィールド3など、 自然を身近に感じなが ら学べる場も生まれています。 環境学習フィールド3 渡良瀬遊水地がある一帯は、 以前は谷中村という水に恵まれた農村でした。 しかし、 明治期以降に起こった 足尾銅山鉱毒事件により流域は深刻な鉱毒被害を受け、 明治政府は洪水対策の名目で、 谷中村を廃村として遊 水地とすることを決定しました。 こうした歴史と住民の犠牲を背景に、 渡良瀬遊水地は現在、 首都圏を洪水から 守る重要な役割を担っています。 暮らしを守る水がめ 渡良瀬遊水地周辺は渡良瀬川・巴波川・思川の3つの川が流れており、 大雨などで川の水が急に増えたとき、 渡良瀬遊水地は下流へ流れる量を抑える役割を持っています。 昭和30年代からは、 調節池の整備が進められ、 現在は3つの調節池により効率的に水を受け止めています。 令和元年東日本台風の際も、 大量の水を受け入れ、 下流域の被害軽減に大きく貢献しました。 また、 洪水時に水を貯めるだけでなく、 渇水時には水を安定的に供 給する役割も担っています。 こうした重要な機能を持つ渡良瀬遊水地は、 国や県、 そして周辺の4市2町(※)が 連携し、行政の枠を超えて一体的に活用と保全に取り組んでいます。 約64万人分の生活用水を支える 「水がめ」 として、 地域と首都圏の暮らしを洪水と渇水の両面から守る大切な存在です。 ※小山市 ・ 栃木市 ・ 古河市 ・ 加須市 ・ 野木町 ・ 板倉町 令和元年東日本台風洪水時 総貯水容量の95%を貯留 国土交通省 関東地方整備局 利根川上流河川事務所 ホームページより ~ラムサール条約登録数について~ 世界で 2,544カ所 国内で 54カ所 関東では7カ所と数少ない とても貴重な湿地です! (令和7年時点) 渡良瀬遊水地について~命を守る渡良瀬遊水地~ 関東では 7カ所 広報おやま 2026.5 3
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