本日、一部報道機関において、本市職員が市長に忖度して、交通事故遺族である楠野祇晴氏に対する講演依頼を取り下げたとの報道がありました。
前提として、本市が被害者支援機関から楠野氏を講師としてご紹介いただいたことは事実ですが、市として正式な講演依頼を行った事実はございません。
そして、報道にもあるとおり、私は楠野氏相手側の弁護人・代理人を務め、刑事訴訟及び民事訴訟では被害者側の過失が主要な争点のひとつとなりました。本件交通事故は加害者側のみならず被害者側にとっても極めてセンシティブな問題を含んでおりましたので、民事訴訟の終結に当たっては、被害者遺族側と加害者側はお互いに誹謗中傷しないこと、そして今後一切直接連絡をとらないことを誓約し合い、代理人であった私自身も、楠野氏の活動に関わることを一切控えておりました。
そのような中、今回、本市は楠野氏を講師としてご紹介いただき、市として依頼をすべきか内部で検討する段階で上記諸事情が判明したため、楠野氏を講師とする講演会開催は控えることが本件交通事故の加害者側のみならず被害者側にとっても適切であると考え、講演依頼はお控えすべきと判断いたしました。
以上の次第ですので、どうかご理解、ご賢察いただきますようお願い申し上げます。
小山市長 浅野正富