小山市消防本部は、デジタル技術を活用して住民の皆さまの生命を守ります。
小山市消防本部では、119番通報から医療機関搬送まで、さらに職員負担軽減のために
救急DXに取り組んでいます。
救急DXとは、デジタル技術で救急活動と医療機関との連携をより良くする取組です。活動記録の電子化、医療機関への一斉照会、マイナ保険証による医療情報の確認を組み合わせ、傷病者の状態に応じた迅速で円滑な救急搬送につなげています。
なぜ、救急DXが必要なのでしょうか
小山市消防本部では、年々救急出動件数が増加、様々な要因に伴い現場滞在時間が延伸傾向です。そこで、救急業務をデジタル化し、救急業務の円滑化を図ります。救急業務全体を高度化・効率化することにより、1秒でも早い医療機関収容及び救命率の向上を目指しています。
救急現場では、症状や病歴、服用中の薬を確認し、応急処置をしながら受入れ可能な医療機関を探します。急な病気やけがで、ご本人やご家族が正確に説明できないこともあります。情報をデジタル技術で整理・共有し、救急隊と医療機関が連携して、一刻も早く適切な医療につなげることを目指しています。
また、救急活動から出動報告書作成の補助となることから、救急隊の事務負担軽減にもつながります。

119番通報から病院搬送まで
〇119番通報 必要に応じて「+Vision119」で現場の映像を指令センターへ共有します。
〇救急隊の到着 ATASで症状や観察結果、実施した応急処置などを記録します。
〇医療情報の確認 マイナ救急で、受診歴や服用している薬などを確認します。
〇医療機関への照会 スクエルで複数の病院へ受入れの可否を一斉に確認します。
〇搬送・引継ぎ 必要な情報を医療機関と共有し、円滑な受入れにつなげます。
【映像通報システム】+Vision119(プラスヴィジョンイチイチキュウ):通報時の映像が、現場の目になります
通信指令員が必要と判断した場合、通報者のスマートフォン映像を高機能指令センターと共有します。専用アプリは不要です。現場を確認しながら、心肺蘇生法などの応急手当方法を動画で通報者に送ることも可能です。

救急DXを支える三つの仕組み
(1)【救急業務総合支援システム】ATAS(エータス):救急活動の記録を電子化
ATASは、救急隊員が傷病者の症状や観察結果、行った応急処置などを端末に記録する救急業務総合支援システムです。出動報告書を電子的に作成し、必要な情報を整理することで、救急隊員の事務負担を軽減し、現場活動により集中できる環境づくりを進めています。

〇症状・観察結果の記録:血圧や脈拍など、傷病者の状態を整理します。
〇出動報告書の電子作成:救急活動の経過や行った応急処置を記録します。
〇スクエルとの情報連携:必要なバイタル情報を医療機関への照会に活用します。
バイタル情報とは
血圧、脈拍、呼吸、血中酸素の状態など、体の状態を把握するための大切な情報です。
(2)【救急搬送支援アプリ】SQーL(スクエル):複数の病院へ受入れを一斉照会
SQ-Lは、救急隊と医療機関をつなぐ救急搬送支援アプリです。救急隊が傷病者の症状や観察結果を入力すると、複数の医療機関へ同時に受入れを照会できます。
一つの医療機関ずつ順番に電話するだけでなく、複数の医療機関へ同じ情報を一斉に伝えることで、搬送先をより円滑に探します。ATASに記録した血圧や脈拍などの情報とも連携し、医療機関が傷病者の状態を把握しやすくなるよう工夫しています。


〇複数病院への同時照会:受入れの可否をまとめて確認します。
〇写真・心電図・動画の共有:言葉だけでは伝えにくい状態を共有します。
〇音声・ビデオ通話:必要に応じて医療機関と詳しく状況を確認します。
個人情報への配慮
スクエルによる一斉照会では、氏名、住所、生年月日などの個人情報は送信しません。
いざというときのために、知っていただきたいこと
(3)マイナ救急:受診歴や服用薬を確認
マイナ救急は、マイナ保険証を使い、救急隊員が過去の受診歴、処方された薬、手術歴、健康診断歴等の医療情報を確認する取組です。マイナ保険証とは、健康保険証の利用登録をしたマイナンバーカードです。
救急隊員は原則としてご本人の同意を確認したうえで情報を閲覧します。カード利用時は、原則として暗証番号の入力は不要です。ご本人やご家族が十分に説明できない場合も、医療情報を正確に把握し、医療機関の選定や応急処置、受入れ準備に役立てます。
意識不明などで同意の確認が難しい場合も、生命や身体の保護に必要なときは、カードのマイナ保険証から医療情報を確認することがあります。

スマートフォンのマイナ保険証も利用できます
マイナ保険証を搭載したスマートフォンでも利用でき、iPhoneとAndroidの両方に対応しています。
〇iPhone:ご本人による生体認証が必要です。
〇Android:スマートフォン用電子証明書の4桁の暗証番号が必要です。
大切なお願い:カードのマイナ保険証も持ち歩きましょう
スマートフォンは本人操作が必要なため、意識不明時には利用できません。カードのマイナ保険証なら、この場合も医療情報を確認できることがあります。スマートフォンをご利用の方も、カードの携帯をお願いします。
住民の皆さまへのお願い
〇119番通報のとき:場所と状況を伝え、必要に応じて映像通報にご協力ください。
〇救急隊を待つとき:可能な範囲でマイナ保険証や服用中の薬をご準備ください。
〇日頃の備え:マイナ保険証の利用登録と、カードの携帯にご協力ください。
小山市消防本部は、これからも医療機関との連携とデジタル技術の活用を通じて、住民の皆さまが安全・安心に暮らせる地域を守ってまいります。