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総務常任委員会視察報告(平成28年11月14日から16日)

印刷用ページを表示する更新日:2021年11月16日更新 <外部リンク>

鹿児島県鹿児島市公共建築物ストックマネジメント事業について」

鹿児島市は、人口約606,000人、鹿児島県の県庁所在地で、南九州の拠点都市である。古くから薩摩藩90万石の城下町として栄え、明治22年4月に日本で最初に市制施行した31市の一つで、戦後、観光・商工業が発展する中で、昭和55年7月には人口50万人を突破した。平成23年3月には九州新幹線が完全開業し、今後も更なる発展が期待される都市である。
鹿児島市では、市民文化ホール、水族館、公民館、学校、市営住宅など多数の建築物を所有しており、公営企業分を除く約3,800棟、床面積で約210万平方メートルとなっている。面積割合では、一般施設、市営住宅、学校施設が、それぞれ約3分の1ずつで、施設の建設から30年以上を経過した建築物が約45%を占めており、老朽化が進行していた。
このような施設の老朽化に伴って、建て替え時期の集中、維持保全コストの増大、施設機能の低下などの問題点が懸念されるため、その解決に向けて公共施設ストックマネジメント事業が進められた。
公共施設ストックマネジメント事業では、市有建築物のうち市営住宅や学校施設を除く、庁舎等の一般施設について、計画的で効果的な維持保全を推進するため、中長期的な視点に立った保全計画の作成、日常点検の推進のための技術的な支援、指導などを実施している。
日常点検の推進のための技術支援では、定期的な清掃や点検を行うことで、修繕や更新の周期を延長させたり、劣化による事故発生などの損害を防止し、コストの縮減を図ることができる。施設の担当課に対して、ストックマネジメント事業の説明会を実施し、日常点検強化月間(5月)を設けるなど、事業の充実を図っている。
ストックマネジメント事業により、建築物の供用年数の長寿命化や、維持保全コストの約10%削減などの効果も上がっていて、今後も、施設の担当課と、営繕部署・財政部署が連携して、事業を推進していくことが重要であるとのことであった。
このストックマネジメント事業の取り組みについては、老朽化した施設を多く抱え、公共施設等整備調査特別委員会を設置して、公共施設の様々な問題について協議・検討を続けている当市議会においても、大変参考になる事例であった。

鹿児島県出水市「新庁舎建設について」

出水市は、人口約55,000人、鹿児島県の北西部に位置している。九州新幹線の停車駅があり、市の鳥でもあるツルの渡来地として知られている。平成18年3月に高尾野町・野田町と合併し、現在に至っている。市章には、合併した1市2町の融和を3本の波で表し、大空を優雅に舞うツルの姿が飛躍発展する新市を象徴している。
出水市では、1市2町で合併する際の協定書において、合併特例債の適用が受けられる最終期限(合併後10年)を目途に新庁舎を完成させる、としていた。その後、新庁舎建設検討委員会設置して協議・検討を重ね、基本構想(案)を策定し、パブリックコメントや地域審議会を実施している。新庁舎の建設場所の選定については、パブリックコメントの意見やアンケート調査の結果、地域審議会や議会の意見等、庁舎建設の実現性・経済性を総合的に勘案して、現庁舎の場所に建設することで決定となった。
庁舎の基本方針は、「市民に開かれた親しみのある庁舎」、「安全・安心の暮らしを支える拠点としての庁舎」、「人と地球環境にやさしい庁舎」、「経済性に配慮した庁舎」としている。
建設にあたっては、基本方針等も踏まえ、基本機能として、

  1. 共通機能(ユニバーサルデザインの導入、環境への配慮、高度情報化社会への対応など)、
  2. 窓口機能(ワンストップサービス導入による総合窓口、プライバシーへの配慮など)、
  3. 執務機能(組織変更等に対応できるオープンフロア、カウンター形状の工夫など)、
  4. 議会機能(開かれた議会の拠点、議会運営に支障のない範囲での多目的利用への対応など)、
  5. 防災機能(防災対応機能の配備、総合防災拠点としての耐震構造の配慮など)、
  6. 市民機能(市民活動の交流の場としての活用の検討など)の導入が検討されたとのことであった。

今回、新庁舎での業務が開始されて間もない日程で視察をさせていただき、庁舎内の見学もいたしました。議会のエリアでは、円形議場方式を導入していて、直径約17mの空間で議場全体が一体となり、傍聴者にも親しみやすい印象となっているように感じられた。
小山市においても、現庁舎が老朽化し、耐震補強をするか、新庁舎建設するか、課題としており、大変参考になる事例であった。

福岡県大野城市「大野城コミュニティ構想について」

大野城市は、人口約100,000人、福岡県中西部の筑紫地域に位置し、隣接する福岡市のベッドタウンになっている。古くから、博多と大宰府を結ぶ交通の要所として繁栄をしてきている。平成27年には、市名の由来となっている日本最古の山城「大野城」が築造1,350年という節目を迎えた。
大野城市は、地域ぐるみのまちづくりを推進し、全国的な先進コミュニティ都市として発展してきている。昭和40年代から、地域ぐるみの新しいまちづくりを推進するため、みんな円(まどか)な心でお互いの人間関係を進展させようという「まどか運動」などに取り組んできた。市内4地区にコミュニティセンターを整備し、最初はスポーツによるコミュニティづくりに着手。その後、市民参画の拠点となる生涯学習施設としてのコミュニティセンターに発展させるなど、協働のまちづくりを推進してきている。さらに、平成8年には、コミュニティ活動の拠点整備を柱とした「コミュニティ構想」を策定している。
コミュニティ構想における取り組みの一つである「使ってバンク事業」では、

  1. 困っている人を助ける、
  2. 人と人のつながりを創る、
  3. コミュニティ活動を推進する、
  4. 地域の課題を解決する、を基本理念に、日常生活のちょっとした困りごとを、特技や技術などを登録した「おタスケさん」に解決してもらっている。おタスケさんは、依頼者に様々なサポートを提供し、その謝礼として「ありがとう券」を受け取る。ありがとう券は、おタスケさんが、今度は利用者としてサポートしてもらう際に使えるほか、市指定のゴミ袋や商工会商品券等との交換も可能で、サポートの輪が広がってきていることを感じた。

今年度末でコミュニティ構想の計画期間が終了するため、現在は構想の見直し作業を進めているとのことで、コミュニティ協議会の抜本的な見直しや、地域活動の担い手不足などの課題解決に向けて、地域の団体等と意見交換を行っている。
長い期間、コミュニティのまちづくりを推進し、さらに充実・発展させるための取り組みを進めている大野城市は、大変参考になる事例であった。