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教育経済常任委員会視察報告(平成30年10月23日から25日)

印刷用ページを表示する更新日:2021年11月16日更新 <外部リンク>

福岡県福津市「郷育カレッジ及びコミュニティ・スクールについて」

 福津市は平成17年1月24日に旧福間町と旧津屋崎町が合併して誕生した人口約6万4千人の都市である。世界文化遺産である「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」としての新原・奴山古墳群を有する。 
 「郷育カレッジ」は、平成15年に開校した、地域の「ひと・もの・こと」を生かした福津市独自の総合学習システムであり、「地域を育てる人材育成」「学習講座の体系化」「循環(サイクル)システム」「地域を育む人材活用」を基本理念としている。ふるさと、環境、健康福祉など10分野、約100の講座があり、「郷育手帳」に単位を貯めることで「郷育ゼネラリスト」「郷育スペシャリスト」といった学位を取得できる等、学習意欲を高める仕組みとなっている。受講者が講師となる割合が低い等課題もあるとのことだが、新規の講座の企画や、既存の内容を充実させる等の取組により登録者数は年々増えていて、地域に対する貢献意識・帰属意識を醸成するために欠かせないものとなっていると感じた。
 総予算は約330万円、受講生には様々な年齢層がいる、講師になるための資格は特になく、地域、歴史、文化等様々な講座があるとのことであった。「コミュニティ・スクール」は、行きたい学校・帰りたい学校・住みたい地域を基本理念として、学校、地域、家庭の連携・協働による学びの場を創造することを目的としている。
 福津市の「コミュニティ・スクール」の特徴として、学校運営協議会制度を採用しており、校長の学校運営の基本方針への承認、学校運営に対して教育委員会や校長に意見を述べる、教職員の任用に関し、教育委員会へ意見を述べるといった権限を持っている。本制度を十分に機能させるため、地域コーディネーターが現在23人いて、学校と地域社会をつなぐ実働部隊として活動してもらっているとのことであった。 コミュニティ・スクールを導入することで、地域と学校で目標を共有することができ、地域と学校が一体となって、役割分担をしながら、それぞれが主体的に取り組む体制となったとのことである。 地域コーディネーターになるために特に資格は必要なく、保護者になってもらうことが多いとのことであった。また、コミュニティ・スクールが郷育カレッジと相互に作用して、市民全体の「人づくり」を推し進めているとのことであった。
 小山市としても、教育現場と地域の関係において、地域社会の知恵や活力を学校教育に反映させ、同時に学生の地域社会への積極的な参加が課題であるため大変参考になる事例であった。。

福岡県那珂川市「ふれあいこども館について」

 那珂川市は、福岡県の西部にあって、恵まれた自然環境や福岡市の都心部から至近距離にあることなどから住宅地として脚光を浴びている。平成27年国勢調査において人口5万人を突破し、平成30年10月1日、福岡県内では21年ぶりの単独市制施行により那珂川市となった。
 ふれあいこども館(正式名称「那珂川市複合児童福祉施設」)は、就学前の子どもとその保護者を対象にしたイベントやプログラム、小学生の遊び場などを提供する子育て支援拠点であり、もとあった子育て支援センター「すくすく」を移転拡充し、児童館機能を加えた施設となっている。ふれあいこども館の最大の特徴は、施設建設計画時から現在まで、住民が参加している点にある。館長をはじめとした職員のほかに、ふれあいこども館運営サポートスタッフ、ふれあいこども館ジュニアボランティアスタッフによって、各種業務についての支援がされている。特に、ふれあいこども館ジュニアボランティアスタッフは、中学1年生から18歳未満で構成されており、中高生という地域社会から疎遠になりがちな年頃の子どもたちもボランティアとして施設に関わっていくことができ、とても意義深いと感じた。建設費は約3億4000万円、運営方式は直営、施設から遠方の方々についての対応として、月1回各公民館を回るとのことであった。
 小山市にとっても、子ども含めた地域全体を巻き込んだ、子育て家庭の多様なニーズに対応していくための一つの方策として、大変参考となる事例であった。

佐賀県鳥栖市「企業誘致について」

 鳥栖市は、佐賀県の東端に位置し人口約7万2千人であり、JR,国道、高速自動車道の分岐点で九州陸路交通の要衝として抜群の立地利便性を誇っている。鳥栖市は、昭和29年の市制施行と同時に工場誘致条例を制定し、積極的な企業誘致施策が始まった。現在は、進出協定締結企業数199社、製造品出荷額約3,743億円(佐賀県第1位)と九州でも有数の内陸工業都市となっている。鳥栖市が、工業都市としてここまで発展した要因として、在来線及び新幹線、国道及び高速道路と鉄道、道路ともに抜群の交通アクセスを誇っていること、地震などの自然災害が少ないこと、鳥栖市内及び周辺地域に労働力人口が充実していること、九州一の大河である筑後川からの豊富な水資源に恵まれていることが挙げられる。
 上記の恵まれた要因に加えて、鳥栖市独自の誘致企業等への優遇措置として、固定資産税相当額を交付する企業立地奨励金、ISO認証取得等奨励金、環境保全等奨励金、雇用奨励金といった各種施策を打ち出している。特に、工業団地開発の事業主体について、小山市においては市単独が主であるが、鳥栖市は現在市と県の共同で進めているとのことであった。市にとっても開発に係るコスト、負担の軽減になるとともに、市と県双方から優遇措置を得られる点は進出企業にとって大きなメリットになると感じた。
 課題としては、労働力人口が多い状況においても人手不足であること、新規工業団地開発及び人口増のための宅地開発をする土地が不足しているとのことであった。
 昼間人口が夜間人口に比べてとても多く、近隣地域の雇用の受け皿になっている、土地改良の残地を工業団地として整備している、誘致企業については、雇用確保のため製造業が中心であるとのことであった。
 小山市も、鉄道、国道が交差する交通の要衝であり、東京圏まで至近と、鳥栖市と似通った地理的要件を備えており、今回の事例は大変参考となるものであった。