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議会運営委員会視察報告(平成30年1月15日から17日)

印刷用ページを表示する更新日:2021年11月16日更新 <外部リンク>

福岡県古賀市「議会改革、災害時の議会の対応について」

古賀市は、人口約58,000人で、玄界灘に臨み、山々にも囲まれた自然豊かな風土であり、福岡市に近く、交通のアクセスにも恵まれ、古くから交通の要衝として栄えてきた都市である。

 古賀市議会では、平成9年の市制施行を契機に議会改革の模索を始めた。平成22年からは改革の検討を開始し、平成23年からは議会基本条例の施行や災害対応要綱の策定、看護大学とのパートナーシップ協定、インターネット中継・録画配信など様々な改革の実現を図った。平成27年からは、議会報告会での議員と参加者が円形に座り「カフェ方式」での意見交換の導入、タブレット端末の活用や、議員間の自由討議のさらなる推進など、改革の定着・継続する取り組みを推進し、現在では九州一の議会改革を推進する市議会となっている。

古賀市議会では、市政について重要なものについて議員間で共通認識を持ち、合意形成を図り、市民の声をもとに政策提言を行うために、取り組むべき政策テーマを決めて検討する「政策推進会議」を実施している。議会の災害対応については、平成27年から政策推進会議において検討を始め、同年3月には市議会災害対応要綱と行動マニュアルを策定した。その後、訓練や先進地である滋賀県大津市議会の視察なども行いつつ、平成29年6月には非常時における議会版BCP(業務継続計画)が策定された。また、災害発生後の議員や執行部などの動きを時系列で取りまとめた基本的行動パターンや、災害発生時の本会議運営マニュアルも作成されている。なお、今期は、地域公共交通をテーマとして、議員間協議やバスに乗る方に対しての実地アンケート調査なども行い、市長に対して提言を行ったところであり、さらに現在は防災をテーマに検討を重ねているとのことである。

 近年、想定外の災害が頻発している我が国において、議会としての災害対応の在り方について検討を続ける古賀市議会の取り組みは、小山市議会としても大変参考となる事例であった。

福岡県飯塚市「ペーパーレス会議、議会棟諸室について」

飯塚市は、人口約130,000人、福岡県のほぼ中央に位置し、山地に囲まれ、古くは石炭産業を中心に栄えた。福岡市、北九州市の両政令指定都市ともアクセスがよく、通勤通学圏内となっている。1市4町の合併後、現在は情報産業都市、学園都市としての性格を有する都市へと変化を遂げている。

 今般、全国の各市議会においては、多数の会議を開催し、議員及び市の説明員に対して配布される資料にかかる費用は大きなものになっている。飯塚市議会では、タブレット端末を導入することにより、会議のペーパーレス化を進めると同時に、各種資料の集約により議会活動の活性化に繋げようとしている。効果としては、印刷製本費用約350万円の削減、冊子820部及び用紙約16万枚の削減、その他印刷のための人件費の削減などが見られた。また、端末に蓄積する様々な行政・議会情報を外出先でも閲覧できるため、議員活動の活性化にも繋がっているということである。なお、端末に情報を一斉送信できるため、災害時にもより迅速な対応が可能となる。飯塚市議会では平成29年6月定例会から、タブレット端末の導入に伴い、順次ぺーパーレス化を進め、主に文書管理関係にサイドブックス、Gメール、ハングアウトなどのアプリを活用している。主なコストはタブレット端末通信料、文書管理関係アプリの基本使用料、Wi-Fi使用料等となっている。様々な効果が見込まれるタブレット端末の導入は、全国の各市議会と同様に、当市議会としても喫緊の課題であり、大変参考となる事例であった。

飯塚市新庁舎は、平成29年5月8日に竣工したばかりである。旧庁舎は駐車場とするための工事中であった。新庁舎のコンセプトは、「人に優しくわかりやすい庁舎・市民のシンボルとしての庁舎・環境に優しい庁舎・災害に強い庁舎」である。庁舎移転に際して、市議会においては旧議場閉場式、新議場開場式及び議場等説明会を開催した。建物は地上8階の基礎免震構造で、議会棟諸室は7階に位置している。エレベーターから出ると正面に議場傍聴席への動線が確保されており、親子連れでも傍聴できるよう防音の親子傍聴席も設置されている。また、セキュリティの関係上、正副議長室、議会事務局、会派控室、議会図書室等が配置されるエリアは扉にて施錠可能であり、一方で議場や委員会室はオープンスペースに接して配置されており、ロビーには打ち合わせコーナーとしてテーブルと椅子も数か所設置されている。現在、小山市は新庁舎建設を間近に控えており、課題の多い現庁舎の議会棟諸室をより良いものとするため模索している小山市議会としては、大変参考となる事例であった。

佐賀県佐賀市「タブレット端末の導入、議会報告会について」

佐賀市は、人口約236,000人、九州北西部の佐賀平野に位置し、福岡市に隣接している。幕末期には維新の中心となった佐賀藩の城下町であり、ラムサール条約湿地「東よか干潟」を有する、水と緑に恵まれた都市である。

 佐賀市議会では、約10年前から、議会ICTの推進について議員から声が上がっていたところであるが、本格的に開始したのは平成26年2月に議会改革においてICT推進に関する答申が行われてからとなる。その後、ICTに詳しい議員を「ICT推進委員」とし、議会ICT化に向けて具体的な検討が始まった。平成27年には議長から市長に対して議会ICT推進基本計画を提出し、理解と協力を求めた。その後、議会運営委員会にてタブレット端末運用の検討を重ね、平成28年9月には指名型プロポーザルにより契約事業者が決定した。翌月には「会派ICT推進委員」を選出し、同年12月から運用を開始した。総経費は3年間で1,058万円と試算した。現在はタブレット端末を紙文書と並行使用しながら、紙文書を徐々に削減しつつ、活用を推進している。導入効果としては、会議運営の効率化、様々な情報の共有、最大で年間約343万円の経費の削減、最大で年間約23万枚の紙の削減等があげられる。課題としては、多額の整備費用が見込まれる議会棟のWi-Fi環境整備、執行部が運用するタブレット端末との連携、データ化する文書の選定、新人研修を含めた改選時の対応、災害時に有用なアプリの導入等がある。タブレット端末導入を検討している小山市議会としても、導入から約1年が経過した佐賀市議会の取り組みは大変参考となった。

佐賀市議会の議会報告会は、小山市議会と同じく議員を班分けし、市内の各地区で開催している。平成22年度から議会報告会を実施しており、平成27年度はテーマを設定した意見交換を実施し、平成28年度には参加者との意見交換を座談会方式で開催した。平成29年度には高校生との意見交換も実施したとのことである。他にも議会報告会とは別に、JAや高校生など、市内の各種団体等との意見交換会を随時開催している。課題としては、参加者数の減少や意見交換の在り方など、小山市議会と同様のものが見られた。

現在、議会報告会のあり方を再検討している小山市議会にとっても、大変参考となる事例であった。