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教育経済常任委員会視察報告(平成29年10月24日から26日)

印刷用ページを表示する更新日:2021年11月16日更新 <外部リンク>

北海道岩見沢市「ICTを活用した農業の取り組み、地産地消の取り組みについて」

岩見沢市は、人口約8万4千人で、石狩平野東部に位置する穀倉地帯であり、札幌市から40キロメートル圏内に位置する都市である。平成5年頃から全国の地方自治体に先駆けて、高度ICT基盤整備の取り組みを推進している。

 岩見沢市の農業は、古くから稲作を中心としており、北海道一の米の生産地である。平成28年度は作付面積6,660ヘクタール、収穫量3万6,800トンである。また、農家一戸あたりの平均耕地面積は15.7ヘクタールで、大規模な経営展開をしている。6次産業は、家族ですべてを行うことは難しいと考え、加工・販売業者と連携し、企業のニーズに応じたものを作り、所得を上げていくという方針をとっている。地産地消の取り組みとしては、札幌圏内においては、過去、アンテナショップを設置したが、赤字のため打ち切り、事業をイベント型にシフトしている。首都圏においては東京都板橋区内の「とれたて村」にブースを常設し様々な活用・交流を行っている。また、道内では紋別市・釧路市とも産地間交流を行っている。

そもそも岩見沢市は、若者の定着のために、国に掛けあい、遠隔医療、遠隔教育や登下校管理システム、ビジネスセンター・データセンター設置など、市民生活の質的向上と地域経済活性化のため、各種ICT施策を推進してきた。農業分野においても、平成25年からICT利活用を本格実施し、同年1月にはJAを事務局とし「いわみざわ地域ICT農業利活用研究会」が発足した。市内3か所のGPS基地局を用いたトラクター等に対しての高精度測位情報配信(オートパイロット)、市内13か所に設置した気象観測装置により50メートルメッシュで気象データを元に病害虫発生等の各種予測情報配信などを行っている。産学官連携により、これらのスマート農業を推進している。効果としては、効率化によるコスト削減、精密性・正確性・安全性向上、後継者確保が見られている。今後もICT利活用を推進し、食と農を消費者に届ける活力ある産業を育むまちの実現のため、邁進していくとのことである。

委員からは、ICT技術を活用した農薬散布や水門・水量管理、圃場の規模、ICT機器をトラクター等に付ける際の助成金など、種々の質疑がなされた。

小山市としても、豊かな田園環境を生かし、魅力的で活力ある農業農村づくりに取り組む施策のさらなる推進のため、大変参考になる事例であった。

北海道苫小牧市「スポーツのまちづくりについて」

苫小牧市は、人口約17万3千人で、製紙業を中心に拓けたまちであり、国際拠点港湾と新千歳空港を擁する北海道の拠点都市である。また、ラムサール条約登録湿地指定のウトナイ湖も有する。

苫小牧市は、昭和41年に全国初のスポーツ都市宣言を行い、施設の充実を中心に力を入れ、平成28年度に宣言50周年を迎えた。スケートのまち「氷都」とも呼ばれる。市内にスポーツ施設は17施設あり、年間利用者数は106万人を数える。管理運営は指定管理者制度を導入し、年間約6億9,500万円の指定管理料がかかるが、民間のノウハウを最大限活用し、自主事業を行い収益を上げ、利用者数は増加している。ただし、施設の老朽化が進み、修繕にかかる多額の費用については今後の課題としている。また、市の主な事業としては、全道スポーツ大会開催運営助成金、小中高校生各種体育大会遠征費助成金、スポーツ合宿等助成金、全国初のスポーツマスター事業、アイスホッケー関係の各種事業等がある。今後も各種事業を推進し、スポーツによる活気あるまちを目指し、さらに、スポーツ推進計画の中では、ノーマライゼーションの推進について明記しており、子どもから高齢者、障がい者が一緒に楽しめるスポーツイベント等も企画していくとのことである。

委員からは、合宿助成金(助成額、地元経済への効果、市内ホテルのキャパや平均宿泊費など)について集中して質疑が行われ、他にも、障がい者スポーツとの連携や施設修繕費用、指定管理の状況、地域スポーツクラブの運営など、種々の質疑が行われた。

平成26年にスポーツ都市宣言を行い、スポーツのまちづくりを推進する小山市にとっても、先進的で歴史ある各種施策は大変参考となる事例であった。

北海道札幌市「札幌大通まちづくり株式会社の取り組みについて」

札幌市は、人口約194万6千人の道都であり政令指定都市でもある。

 札幌大通まちづくり株式会社は、都心部6商店街と大型店が発起人となり、平成21年に設立され、9期連続の黒字を計上している。都心部6商店街、都市開発公社、大型店9店、金融機関、商工会議所、札幌市が株主となり、平成15年からのJRによる札幌駅前のリニューアルにより落ち込んだ大通地区の復興・まちづくりを推進している。設立当初からハード事業を行わず、初めは地域の信頼・実績を積むことから始め、その後、段階的に新規事業を展開し、まちの再生の一翼を担ってきた。策定した大通中心街まちづくりビジョンは市の計画にもそのまま反映され、市の路面電車のループ化・サイドリザベーション方式の採用の際もよい契機と位置づけ、各種事業を展開してきた。また、都市再生特別措置法に位置付けられた都市再生整備推進法人に全国初で認定もされた。

同社の主な事業としては、エリアマネジメント広告事業、都心共通駐車券事業、ファシリティマネジメント事業、遊休不動産活用事業、「I Love ODORI500ENjoy」歩行者天国活用事業、オープンカフェ恒常化、駐輪対策アクションプラン、植栽管理、札幌オオドオリ大学との連携、美化清掃活動、まちなかマルシェなどがある。まちづくりに貢献し、収益事業を実施し、まちに還元し、まちの活性化につなげている。同社の代表によれば「まちの再生は、決して人口規模によるものではなく、まちのキーマンがうまく活きて立ち回ることができれば、できます。」とのことである。

 委員からは、放置自転車対策、共通駐車券事業、まちの経済活動の動向など、事業全般について、種々の質疑が行われた。

小山市と札幌市とでは人口規模に大きな違いはあるが、まちの活性化のためには様々な手法が考えられる。商店街の振興や、小山駅周辺中心市街地の活性化など、多くの課題がある小山市にとっても、今回の事例は大変参考となるものであった。