アジア湿地学校ネットワーク
契機
2022年11月にスイスで開催されたラムサール条約第14回締約国会議(COP14)で、締約国に湿地教育を公教育の中に組み込むことを奨励する決議(決議XIV.11)が採択されたことを受け、韓国に事務所のあるラムサール条約東アジア地域センター(RRC-EA)がアジア湿地学校ネットワーク設立の準備を進めています。
アジア湿地学校ネットワークと小山市
上記の決議XIV.11「正式教育部門における湿地教育」に貢献する実践的なネットワークを提供するため韓国湿地学校ネットワーク(KWSN)によって設立が提案されました。
小山市では、2012年に渡良瀬遊水地がラムサール条約湿地に登録されて以降、多様な生物の宝庫である渡良瀬遊水地を有する立地を活かした社会科見学での体験型学習や、近隣小学校における関係自治体小学校とのオンライン交流学習、または小山市渡良瀬遊水地エコツーリズムガイド協会のボランティアによる遊水地の役割や貴重な自然を広く知る機会の創出など、湿地教育を含む環境教育にかかる取り組みを積極的に進めてまいりました。
小山市長が、COP14にサイドイベントスピーカーとして参加した際に、アジア湿地学校ネットワークへの参画及び日本国内の政府や地方自治体への声掛けについて打診がありました。2023年11月には、設立準備ワークショップが開催され、過去の生物多様性を育む農業国際会議(ICEBA)の開催自治体である宮城県大崎市、鹿児島県出水市と共に参加しました。
2024年12月_日韓環境教育交流会in小山市(渡良瀬遊水地)
上記の決議XIV.11「正式教育部門における湿地教育」を受けて、韓国と日本の湿地教育交流のため、仁川広域市教育庁の「仁川湿地学校ネットワーク」に属する教師の一団が渡良瀬遊水地を訪れました。下生井小学校でのオンライン交流学習の見学や同校教諭との意見交換会のほか、渡良瀬遊水地周辺の視察が行われるなど、今後の日韓をはじめとしたアジア圏の湿地教育交流を推進する契機となりました。
2025年5月_湿地教育交流in韓国仁川
上記の取組の一環として、仁川広域市教育庁より仁川で行われている湿地教育関連行事に招待されたことから、アジア湿地学校ネットワーク推進派遣団を設立し、仁川広域市を訪問しました。絶滅危惧種に指定されているクロツラヘラサギ誕生会のほか、教育政策懇談会や青少年交流会などへ参加しました。