
デザイン:鈴木哲生
人間の身体や知覚と時間との関係について考察する作品を制作する、アーティスト大和田俊(1985年~)の作品を紹介します。
1年間のインドでの海外研修後、初となる個展です。本展タイトル「破裂 OK ひろがり」は、インドのトラックやリキシャー(三輪タクシー)の車体に描かれた「Sound OK Horn」という文言から来ています。インドにはほとんど信号がなく、車同士がクラクションを鳴らしながらその場その場で交通上のコミュニケーションをとっているそうです。その光景を目にして、局所的に響きわたる音があちこちで連鎖し、空間を広がっていき、中間的な構造を介さずにインド亜大陸の広大なスケールに至る、という音響的なイメージを持ったそうです。
また、街中にあふれるこの不思議な注意書きを見ていると、OKが図像的に中心に来ることで、文法的な繋がりや束縛から離れ、言葉が図像的に散らばっていくように見えてくる面白みもあります。
局所的に起こっていることが空間を通じて伝播する、それに先立って空間が備えている離散の契機について考察をした新たな作品を発表予定です。
会期
令和2年11月28日(土曜日)から令和3年2月7日(日曜日)
休館日
毎週月曜日、12月25日(金曜日)、1月12日(火曜日)、1月22日(金曜日)、 年末年始(12月29日から1月3日)
開館時間
午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
観覧料
一般400円(団体300円)、高校・大学生250円(団体150円)
- 中学生・義務教育学校生以下無料
- 団体は20名以上
無料公開日
令和3年1月11日(月曜日)成人の日
関連プログラム
11月1日より申し込み先着順、詳細はお問い合わせください。
「ポンプ小屋巡りツアー」
作品のモチーフとして登場するポンプ小屋を自転車で巡ります。
家の形態をもちながら、人間のサイズ感とは異なる不思議な建物であるポンプ小屋の魅力と水平にどこまでも広がる平野の景色を楽しみましょう!
講師
大和田俊(アーティスト)、百頭たけし(写真家)
開催日時
11月28日(土曜日)、12月5日(土曜日) 午前11時から午後1時まで
定員
各回7名
大和田俊 プロフィール
- 1985年栃木県生まれ。現在、東京を拠点に活動。
- 2004年栃木高校卒業。
- 2010年東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科卒業。
- 2012年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。
個展
- 2017 「Volvo Art Project」 ボルボスタジオ青山、東京
- 2016 「Paleo-Pacific」 トーキョーワンダーサイト本郷、東京
- 2015 「unearth」 NTT InterCommunication Center、東京
- 2014 「dissolution」 トーキョーワンダーサイト本郷、東京
主なグループ展
- 2019 「STAY TUNE/D」 Gallery 無量、富山
- 2019 「Némo Biennale」 CENT QUARTE、パリ、フランス
- 2019 「WRO Biennale」 National Museum in Wroclaw、ヴロツワフ、ポーランド
- 2018 「BARRAK:survibes Bangkok Biennial 2018」 Whiteline、バンコク、タイ
- 2018 「Ars Electronica 2018」 POSTCITY、リンツ、オーストリア
- 2017 「不純物と免疫」 トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京
- 2017 「裏声で歌へ」 小山市立車屋美術館、栃木
- 2017 「BAC Trans Studio Project 1.0」 BAC Art Center、パタン、ネパール
- 2017 「Malformed Objects」 山本現代、東京
- 2016 「Sound Reasons Festival」 1Shanti Road、べンガルール、インド

撮影:富田 了平

撮影:百頭たけし

撮影:百頭たけし