令和7年度(2025年度) 第13回いじめゼロ子どもサミット
日 時
令和7年(2025年)5月27日(火曜日)14時00分〜16時30分
会 場
小山市立文化センター 小ホール
テーマ
誰もが自分らしく安心して生活できる学校を目指して 〜「いじり」について考えてみよう〜
テーマ設定の理由
お笑い番組などで「いじり」を目にすることがあります。そういった「いじり」は、笑いをとったり、その場の空気をやわらかくしたりするために使われることがあり、いいものとして受け止めている人もいます。しかしながら、日常の中での「いじり」は、受ける側が本当はイヤな思いをしていることもあります。なかには、強い立場の人からの「いじり」に反論できず、心の中で苦しんでいる人もいます。「いじり」が「いじめ」につながることがあるということに気づき、相手の気持ちを大切にしながら、誰もが安心して過ごせる学校にできるかについて考える機会とするため、本テーマとしました。
話合い活動の内容
- 「いじり」って何だろう?
- 「いじり」をした、受けた、見たことはある? それはどんなもの?
- 「いじり」からどんなことを感じたり、思ったりした?
活動の様子
実行委員長によるまとめ
皆さん、素晴らしい発表と話合いをありがとうございました。とても有意義な時間になりました。今回のいじめゼロサミットで、「いじり」と「いじめ」について理解することができました。また、いじりとの関わりの難しさもよく分かりました。今回のサミットで特に印象に残ったのは、いじりがいやと言える環境づくりについてです。いやと言えないのはとてもつらく悲しいものだと思います。そんな環境を減らしたいと強く思いました。また、いじりの加減も大切だと感じました。人によっていじりへの考え方は違い、そこの判断を大切にしていきたいです。
今日学んだことを学校に持ち帰り、全国からいじめがなくなるように力を尽くしていきたいです。そして、傍観者にならないことも重要だと考えました。みんなで指摘し合える環境を作っていきたいです。今日は素晴らしい会をありがとうございました。
参加児童生徒の振り返り(抜粋)
- 「いじり」は、身近にあるけれど、いじめとの境界線ははっきりしていないという考えが心に残った。その境界線がはっきりしていないからこそ、相手のことをよく考えて行動することが大切だと思う。また、いじられているところを見ている人も助けるだけでなく、「いや」と言えるような環境、空気を作ることが大切だと考えた。
- いじめと「いじり」の違いや、「いじり」がどういうものなのかについて理解が深まりました。「いじり」とは、場を盛り上げるためによくしていたけれど、実際、冗談を少し言ってしまっただけでも、相手は嫌な思いをしてしまう場合があることに気づけました。相手が困っていたりいやな気持になっていたりしたら、積極的に声をかけてあげたいと思いました。
- 最初は「いじり」といっても、からかう程度の「いじり」なら大丈夫という考えを持っている人が自分を含め、いたと思いますが、いくらからかうだけでもいじられる人がいやだと思えば、それはもういじめになってしまうことに新たに気づきました。また、いじる人、いじられる人以外でも、周りの人が積極的に「いじり」に対してよくないなどと声かけをすることが大事だということもこの機会に学ぶことができました。
- 学校外でのこういった話合い活動により、自分の意見をさらに広げるものや、新たな視点での気づきなどが多くあったように感じました。今回の話合いでの「いじり」という一つの観点からのみで、様々は問題点が多く見受けられました。つまり、いじめというのは本当に幅広くて、とても根が深いものだと改めて痛感しました。だからこそ、まずは自分たちの学校での呼びかけやポスターなど少しでもいじめゼロにつながるような運動を形にして、生徒一人一人がより身近に感じ、全員の権利である「楽しく学校に通うこと」が守られる学校にしたいと思いました。
- 私たちのとても身近にある「いじり」は、時と場に応じて、人を傷つける、いじめにつながりかねないということをとても実感しました。軽く、笑いをとるためにした発言も、受ける側には重く嫌な気持ちになりかねないこともあり、危険性も潜んでいることもとてもよく分かりました。深く意見交換をしていくうちに、周りの見ている人たちも、受けている人が「嫌」と言えない悪い空気を作っているのではないかという考えが特に強まり、言う人だけでなく見ている周りの人たちも受けている人の気持ちを考えて、いじめを駄目といえる空気を作ることも大切だと思いました。
- 「いじり」というものは、簡単にエスカレートし、たくさんの人が傷つけられてしまうということを改めて感じました。自分の行動や相手の気持ちを考えることで、「いじり」が少なくなると思いました。このサミットで、たくさんの意見をグループの皆と出し合い、「いじり」について話し合うことができました。「いじり」といじめの境界線を考えるという私たちのグループで出た様々な意見を、学校に持ち帰り、私たちの学校で、いじめ、「いじり」が少なくなるようないじめゼロ集会を開きたいです。