今日の社会は、生産年齢人口の減少、グローバル化の進展や絶え間ない技術革新等により、社会構造や雇用環境が大きく、また急速に変化しています。さらに、いじめの認知件数や不登校児童生徒数、特別な教育的支援や日本語指導を必要とする児童生徒数の増加、子どもの貧困率の深刻化など、子どもたちが直面する課題も多様化し、社会の変化を正確に予測することが一層困難になってきています。
こうした中で、知・徳・体の調和のとれた発達を促し、豊かな人間関係を構築する支援をしながら、持続可能な社会の担い手として、次代を拓き、地域を支えるひとづくりを推進することが、強く求められています。
そのため、教育には時代を超えて変わることのない価値あるものを揺るぎない信念で育み続けていくという“不易”の側面と、社会の要請に柔軟に対応し、あるいは社会の変化を先取りして適切に対応するという“流行”の側面の両面があることを的確に踏まえ、継続して取り組むべきもの、見直していくべきものを十分に検討した上で、新たなものについては、地方分権の趣旨を生かし、必要に応じた取組を推進していかなければなりません。
また、学校、家庭、地域の三者がそれぞれの立場から子どもの教育に責任を持つとともに、それぞれの教育機能をいかんなく発揮し、相互に連携・協働しながら、子どもたち一人一人の個性を尊重し、社会の一員としての自覚を促す教育を展開していくことも重要です。
このような状況に照らし、小山市教育委員会では、次に掲げる6つの教育目標の達成を通じ、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な市民の育成を図ってまいります。そのため、第8次小山市総合計画「『ひと』『まち』『くらし』がいきいき 未来へつながる おやま」の施策の一つ「未来を担う次世代の育成と学び・文化を育むひとづくり」に依拠した本市教育の基本理念に沿って、総合的・計画的に教育施策を推進します。
令和3年3月10日 小山市教育委員会決定
教育目標
- 知・徳・体の調和のとれた人を育てる
- 生涯にわたって自己実現を目指す自立した人を育てる
- 公共の精神を尊び、社会の形成に主体的に参画できる人を育てる
- 創造性に富み、変革の時代に主体的かつ柔軟に対応できる人を育てる
- 人権を尊び、平和で民主的な社会を形成する人を育てる
- 伝統と文化の継承・発展に努め、国際社会の発展に貢献できる人を育てる
教育の基本理念
- 確かな学力・豊かな心・健やかな体を育む学校教育の実現
- 豊かな人と地域を創る生涯学習環境の実現
- 心豊かで活気あるくらしやすい「文化都市小山」の実現
- 元気いっぱい明るく活力ある生涯スポーツ社会の実現