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  • 【更新日】2022年12月19日
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建設水道常任委員会視察報告(令和4年11月14日から16日)

大阪府箕面市「箕面船場阪大前駅前地区まちづくり拠点施設整備運営事業について」​

箕面市は、大阪府の北部に位置し、人口が約13万8千人である。高度経済成長期に阪急電車開通により、複数の住宅街ができ、大阪都市圏のベッドタウンとして発展している。

箕面船場阪大前駅前地区まちづくり拠点施設整備運営事業は、北大阪急行線が延伸することに伴い、新しくできる箕面船場阪大前駅の周辺における再開発事業であり、文化ホール、図書館、駐車場、デッキなどを整備している。新駅周辺には、大阪大学箕面キャンパスが既に移転しており、また、図書館、生涯学習センター、劇場(大・小ホール)などが一体となった複合公共施設が令和3年5月にオープンし、その他の施設等についても、令和5年度末の北大阪急行延伸線が開業するのに併せ、現在も工事が進められている。今後は、令和5年度に歩行者デッキや、船場広場(駅前広場)がオープン予定、令和7年度には、(仮称)関西スポーツ科学・ヘルスケア総合センターがオープン予定、そして令和9年度には市立病院を移転予定など、新駅の開業に併せて、事業を進めている。

この事業により、客席数1401席の大ホールがある箕面市立文化芸能劇場や大学図書館の機能をもった蔵書71万冊を擁する箕面市立船場図書館に加え、大阪大学箕面キャンパスの外国語学部生や留学生との多文化共生を推進し、「文化芸能・国際交流拠点」を創出すること、箕面市立病院の移転や(仮称)関西スポーツ科学・ヘルスケア総合センターの建設による「健康寿命の延伸・ヘルスケア拠点」として発展すること、そして、全国2番目の自治体として大阪・関西万博プログラムの共創パートナーに登録され、船場エリアの特色を最大限に生かして、万博の実証フィールドの提供に取り組み、万博が終了しても、万博のレガシーを残し、その理念に基づいた「いのちかがやく未来のデザイン」の場として活性化することを目指している。

小山市でも、小山駅東口に白鷗大学があるなど駅周辺に共通している点もある。現在、小山駅周辺の再開発を進めており、今後の小山駅周辺の再開発やまちづくりに生かせる大変参考になる事例であった。

奈良県生駒市「道路補修通報アプリについて」

生駒市は、奈良県の北西部に位置し、大阪府、京都府に接している。人口は、約11万8千人であり、大阪中心部から約20分、京都中心部から約40分の利便性から、大都市圏好通勤圏のベッドタウンとして人口が増加している。室町時代からの歴史を持つ茶(ちゃ)筌(せん)や竹製品が地場産業としてある。

今回の行政視察においては、生駒市で導入している道路の破損等の情報を受け取ることができる「FixMySteetJapan(フィックスマイストリートジャパン)」というアプリについて視察した。

このアプリは、利用者がスマートフォンやPCで利用登録し、道路等の不具合箇所を写真で撮影して投稿することができ、その投稿内容を職員が確認して、現場を確認し、補修を行うものである。また、アプリで、地図上で今までに投稿された内容の対応状況の経過を確認することができる。

生駒市では平成28年6月から正式運用を開始しており、道路以外にも防犯灯や、街路灯、ガードミラー、ナラ枯れ、不法投棄、公園遊具等のカテゴリーについても投稿できるようになっている。

このアプリを導入したことにより、利用者は閉庁時間にも通報でき、市役所に出向かなくても通報できることや、事前に投稿された写真により、職員がある程度破損の状況を把握でき、補修するまでのタイムロスが少なくなることから、対応の速さで市民から喜ばれている。

一方、課題として、市の管轄外の県道や国道、私道について投稿も来てしまう点がある。投稿があれば、その道路管理者へ情報提供をしているが、その後の対応状況について追うことができないので、アプリで同じ場所の投稿が続いてしまった場合があると、対応状況がわからず苦慮してしまうこともある。

小山市に限らず、どこの場所においても道路の破損は、重大な事故につながる恐れがある。今回のような道路補修アプリを利用すれば、道路の破損の情報を収集しやすくなり、事故が起きる前に迅速に対応することもできるようになることから、大変参考になる事例であった。

静岡県静岡市「静岡型MaaS(マース)について」

静岡市は静岡県中央部に位置し、人口約70万人である。南は駿河湾に面し、北は南アルプスで長野県、山梨県と接している。工業は電気機械器具製造業、食料品加工業が中心であり、茶、みかん、キウイフルーツなどが盛んである。

今回、静岡市において、「静岡型MaaSについて」行政視察を行った。MaaS(マース)とは、地域住民や旅行者の移動ニーズに対応し、電車やバス、タクシーなどの複数の交通手段等を最適な組み合わせで検索や予約、決済等を一括で行うサービスであり、移動の利便性や地域の課題解決を向上させることができるものである。

静岡市では、現状、公共バスの利用者の減少やバス路線維持費の増加、運転士不足となっている。また、十分な移動サービスがないことから、高齢運転者による交通事故も増加し、公共交通の需要と供給のバランスが崩れていることから、持続可能な公共交通網の構築が課題となっている。MaaSは、静岡市地域公共交通網形成計画を実現するための手段であり、高齢社会でも移動に困らない交通インフラで、市民生活や地域経済活動を支援することができるものとしている。静岡市では、そのMaaSを推進していくために、地域主導型官民連携コンソーシアムを作り、官民連携で取り組んでいる。

このMaaSにより、移動手段がなくても、気軽に移動することができるようになることや、育児や仕事で忙しくても、保育園まで子どもの送り迎えや、昼休みに買い物をして購入品を自宅から最寄りのバス停で受け取ること、そして、学生が部活で遅くなって、スマートフォンでモビリティを予約することできることなどの新しい暮らし方ができるとしている。静岡市では、静岡MaaS実現のため、令和元年度には、AI相乗りタクシー実験を、令和2年度にはAIオンデマンド交通による貨客混載実験、令和3年度では、中山間地MaaS実験(玉川地区)などの実証実験を実施している。

小山市だけでなく、今後は高齢化社会に向かっていくことから公共交通を充実させていくことは重要である。今回の静岡市が目指している静岡型MaaSによる取り組みや目指す姿は、小山市でも今後検討を進めていかなければならない課題であり、この静岡市の取り組みは大変参考になるものであった。

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