小山市立博物館では昭和58年(1983)の開館以来、『小山市史』の編纂過程で確認された古文書をはじめ、市民の皆様のご協力をいただきながら歴史資料の収集保存を行ってまいりました。このなかには、江戸時代以前に書写されたり出版されたりした貴重な書籍(和古書)も数多くあります。これらの書籍は一見地味ではありますが、小山の歴史文化を考えるうえで貴重な資料のひとつです。
今回展示する版本・写本の作られた江戸時代には、都市部を中心に出版文化が花開き、それ以前より格段に多くの人々が読書をするようになりました。小山市域でも多種多様な本が読まれており、これらの本の残り方から当時の読書の目的は、教養を身につけるため、職業上の必要から、娯楽のためなどであったことが分かります。ここからは現代にも通じる「本を読む人々」の姿が見えてくるのではないでしょうか。
本展示会では、当館が所蔵する資料を中心に、江戸時代、市域の人々がどのような本を読んでいたのかを紹介します。また県内外に残る書写・出版関連資料や、物語を題材とした美術品等もあわせてご覧いただき、当時の人々の教養の高さや、文芸活動への渇望などに思いをはせていただければ幸いです。
第81回企画展チラシ [PDF形式/1.46MB]
展示予定資料一覧 [PDF形式/711.22KB]
目次
1 開催情報
- 会期
令和6年9月28日(土曜日)~ 11月24日(日曜日) - 開館時間
午前9時から午後5時まで(ただし、最終入館は午後4時30分まで) - 会場
小山市立博物館 2階 企画展示室 - 入館料
大人 200(100)円、高大生 100(50)円、中学生以下無料
※括弧内は20名以上の団体料金
※おやまミュージアム割引実施(小山市立車屋美術館入館券半券で団体料金適用)
※11月3日(日曜日)文化の日、11月23日(土曜日)勤労感謝の日は入館無料 - 休館日
毎週月曜日(祝日を除く)、祝日の翌日、毎月第4金曜日
2 展示資料紹介
- 太平記絵巻(埼玉県立歴史と民俗の博物館蔵、複製展示)
- 左:下野国誌版木(栃木県立博物館蔵)右:『下野国誌』(小山市立博物館蔵)
- 左:『源氏物語』(個人蔵、埼玉県立文書館寄託)、右:源氏物語画帖(小山市立博物館蔵)
3 関連イベント
担当学芸員による展示解説
- 日時
9月28日(土曜日)、10月18日(金曜日)、11月14日(木曜日)
各日午後1時30分から30分程度 - 内容
担当学芸員が展示を解説します。 - 申し込み方法(9月14日午前9時より受付)
前日までに電話(0284−45−5331)または博物館ホームページ講座申込みフォームから。
申込み先着20名程度になり次第、受付を終了します。 - その他
当日入館料のみ必要。
記念講演会「小山の名医齋藤家の読書 ー蔵書からみえる幕末・明治ー」
- 日時
10月27日(日曜日)午後1時30分から午後3時まで - 講師
古畑 侑亮 氏(獨協大学国際教養学部 特任講師) - 内容
幕末から明治にかけて在村医として活動した、齋藤養節やその家族が残した蔵書にについてご講演いただきます。 - 申し込み方法(9月14日午前9時より受付)
前日までに電話(0284−45−5331)または博物館ホームページ講座申込みフォームから。
申込み先着40名程度になり次第、受付を終了します。 - その他
参加費は無料。
連続講談『南総里見八犬伝』
- 日時
(第一回)11月2日(土曜日)、(第二回)11月3日(日曜日)、(第三回)11月4日(月曜日)
各日午後1時30分から午後2時まで(全3回の連続講座。1回からの参加も可) - 講談師
松林伯知(神田真紅改め) - 内容
曲亭馬琴による江戸時代の大作読本『南総里見八犬伝』を伝統話芸講談でお聴きいただけます。 - 申し込み方法(9月14日午前9時より受付)
前日までに電話(0284−45−5331)または博物館ホームページ講座申込みフォームから。
各日申込み先着40名程度になり次第、受付を終了します。 - その他
参加費は無料。
謎解きゲーム「古文書探偵団と和本の秘密」
- 日時
10月12日(土曜日)、10月13日(日曜日)、11月16日(土曜日)、11月17日(日曜日)
午前9時00分から午後5時まで(所要時間30分程度、各日同内容) - 内容
古文書解読アプリ「古文書カメラ®」を利用した謎解きイベントです。くずし字を解読し、謎を解きながら和本の世界を堪能できます。
※古文書カメラ®アプリをご利用の場合、対応したスマートフォンへのダウンロード(無料)が必要です。
※アプリを使用せず参加することも可能です。
※アプリの使用に関する通信料は参加者の負担となります。
※古文書カメラ®はTOPPAN株式会社の登録商標です。 - 申し込み方法
事前申し込みは不要。当日博物館までお越しください。先着100名程度で受付を終了します。 - その他
当日入館料のみ必要。 - 左:イメージ画像、右:こもんくん(©TOPPAN Inc. )
古活字シールを使った絵手紙づくり
- 日時
11月10日(日曜日)
(1回目)午前10時00分から午前11時30分まで
(2回目)午後1時30分から午後3時00分まで - 内容
くずし字シールを使って古活字の組版を体験します。シールを組み合わせて貼るので、簡単に美しいくずし字絵手紙が作れます。 - 申し込み方法
博物館ホームページ講座申込みフォームから。
お電話(0285−45−5331)での申込みも受け付けます。
※締切までに定員に達しなかったため抽選は行わず、残り枠を先着順で受け付けます。 - その他
当日入館料のみ必要。