近年、太陽光発電設備の設置が増加しています。
一般住宅の屋根の上に多く設置されているほか、メガソーラー発電所などの大規模産業用発電所、非常用やキャンプ用の折りたたみが可能なものなど多種多様な形で普及しています。
一方、設備の設置増加に伴い、全国的に火災や事故が発生していることをご存知でしょうか。
今回は太陽光発電設備で起こりうる火災の危険性やその対策について紹介します。
火災が起こる原因とは?
太陽光発電設備の火災原因について、太陽電池モジュール、ケーブル、パワーコンディショナ又は接続箱からなど設備本体からの出火によるもの、たばこ、飲み残しのペットボトルによる収れん火災や小動物によるケーブルの破損、侵入による短絡、ほかにも、周囲の枯草火災からの延焼によるものまで、原因は多岐にわたります。
消費者庁「住宅用太陽光発電システムから発生した火災事故等」のページでは、このような火災の原因についてさらに詳しく掲載されています。
火災が発生した時のリスク
太陽光発電設備は、モジュールによって光エネルギーを電気エネルギーに変換しており、光を遮らない限り一部のモジュールを除いて破壊等の他の手段で発電を停止させることは困難です。
消火活動にあたる消防隊は、通常の火災同様、放水により消火活動にあたりますが、火災初期から鎮火後まで、感電の危険性があるため、一定以上の距離からの噴霧注水(霧のような細かい水の粒で放水すること)で消火活動にあたります。
太陽光発電設備の火災を減らすために
最後に、太陽光発電設備の火災を減らすために重要なポイントを紹介します。
- 発電設備や構成部品は耐用年数以内で適正に使用する
- 定期的なメンテナンスを専門業者に依頼する
- ゴミや小動物が入るのを防ぐため、施工時の工夫が必要
- 大規模な産業用発電所等では感電事故を防ぐために侵入防止策を徹底する
- 設備周囲のゴミ、可燃物、及び枯草等の除去を定期的に実施する
太陽光発電設備の火災の被害を1件でも少なくするために、みなさんもこの機会にぜひチェックしてください。