「臭気指数規制」の導入について
パンフレット「悪臭の規制方法を変更します~臭気指数規制の導入~」
小山市では平成24年3月31日より、悪臭の規制方法として「臭気指数規制」を導入しています。
悪臭防止法に基づく規制
においと悪臭
わたちたちの身の回りには、いろいろなにおいが存在します。
においには、花やおいしい料理のようなにおいもあれば、腐った食べ物や汚泥のにおいなどのいやなにおい(いわゆる、悪臭)もあります。
においを感じる嗅覚には個人差があり、敏感な人でもすべてのにおいを感じられるわけではありません。
また、嗅覚は順応しやすいため、同じにおいを長時間嗅ぎ続けているうちに分からなくなってしまうこともあります。
物質濃度による規制と臭気指数による規制
これまで、小山市では工場や事業場からの悪臭に対して、特定の悪臭がする物質(アンモニアなど)22物質を対象に濃度の規制を行ってきました。
物質濃度規制は短時間で一度に多くの検体を測定できます。
しかし、においは約40万種類あるといわれており、いろいろなにおいが混ざった場合や未規制のにおいがする場合には対応することが困難です。
臭気指数による規制は、人の嗅覚をによってにおいの程度を評価するため、これまで困難だったにおいにも対応できるため、市民の感覚と一致しやすい規制方式です。
しかし、人の嗅覚を用いることから一度に多くの測定をできないなどの欠点もあります。
臭気指数とは
臭気指数とは、人間の嗅覚を用いて、においの程度を数値化したものです。
臭気指数は、においの付いた空気や水を、においが感じられなくなるまで無臭の空気(または水)で薄めたときの希釈倍率から算出されます。
臭気指数について
- 10倍に薄めるとにおいを感じない:臭気指数10
- 30倍に薄めるとにおいを感じない:臭気指数15
- 100倍に薄めるとにおいを感じない:臭気指数20
臭気を薄めた割合と臭気指数の関係
人間の嗅覚を用いることからにおいの程度が分かりやすく、住民の悪臭に対する被害感覚と一致しやすいメリットがあります。
また、においの強さは、六段階臭気強度表示法により次のように数値化されています。
臭気強度表示について
六段階臭気強度表示法
- 臭気強度0:無臭
- 臭気強度1:やっと感知できるにおい
- 臭気強度2:何のにおいであるかわかる弱いにおい
- 臭気強度2.5:(2と3の中間)
- 臭気強度3:楽に感知できるにおい
- 臭気強度3.5:(3と4の中間)
- 臭気強度4:強いにおい
- 臭気強度5:強烈なにおい
規制地域
現行の規制地域図です。
小山市における悪臭規制地域に市街化調整区域は含みません。
規制基準
規制基準は、工場・事業場の
- 敷地境界
- 煙突等の気体排出口
- 排出水
に適用することとなっており、そのうち、1.敷地境界線上における規制基準は、臭気強度の2.5から3.5の範囲で定めることができます。
規制基準
- 臭気強度2.5:臭気指数10から15
- 臭気強度3:臭気指数12から18
- 臭気強度3.5:臭気指数14から21
臭気強度と臭気指数との関係
小山市では、現行の「物質濃度規制」に替えて「臭気指数規制」を導入するにあたり、住居系、商業系地域では臭気強度2.5、工業系地域では臭気強度3.0の臭気強度に対応する臭気指数の中でも最大値を規制値としていきます。
規制地域
規制地域A
- 第1,2種低層住居専用地域
- 第1,2種中高層住居専用地域
- 第1,2種住居地域、準住居地域
- 商業地域、近隣商業地域
- 準工業地域
臭気指数基準値:15
規制地域B
- 工業地域
- 工業専用地域
臭気指数基準値:18