小山市内の9か所の圃場でふゆみずたんぼ実験田を行っています
小山市では環境にやさしい農業として、平成23年度から「ふゆみずたんぼ実験田」の取り組みを行っています。
ふゆみずたんぼとは?
稲刈り終了後、代かきをし田んぼに水を張り、冬から春にかけ水を貯めておくことで、稲の切り株やワラなどが水中で分解され、微生物や藻が発生します。するとそれらを餌とするイトミミズやユスリカ等のほか、ドジョウやカエル、小魚など様々な生き物が田んぼに集まり、豊かな生物環境を作ります。またそれらの生物活動が形成するトロトロ層という抑草効果のある層によって雑草を抑制するとともに施肥効果を得て、農薬や化学肥料を使用しない農法ができるようになります。
小山市における取り組み
平成23年10月から冬の田んぼに水を張り、平成24年5月に水稲作付けを開始しました。現在、9カ所で面積約7.9ヘクタールにおいて、ふゆみずたんぼ実験田推進協議会会員9名が取り組み、13年目となる令和6年もすべての田んぼで農薬・化学肥料を使用しない農法を取り入れています。市でも環境にやさしい農業の推進策として積極的に支援しています。
ふゆみずたんぼ実験田推進協議会
小山市内の水田において、環境に配慮したふゆみずたんぼ実験田を実施しながら、ドジョウ、小魚等の多様な動植物の生息、生育のできる農村環境を整備していくことにより、活力ある農村環境の実現を目指すことを目的とし、平成24年6月に設立されました。現在ふゆみずたんぼ実験田に取り組む9名が会員となっています。
令和6年度の取り組み
令和6年度は9名の農家、7.8haすべての「ふゆみずたんぼ実験田」で農薬や化学肥料にを使用せずにお米を栽培しています。
2024年7月8日
ふゆみずたんぼ米現地検討会を行いました
田植え
小山市に合った田植え時期を見つけるために、9か所のふゆみずたんぼ実験田では、5月から6月上旬に田植えを行っています。
育苗の様子
栽培管理
田植え後の栽培管理では、7cm以上の深水管理で抑草し、中干しを強く行わないことで生き物の生活環境を守りながら抑草も行います。
令和6年産ふゆみずたんぼ米、販売中
道の駅思川、まちの駅思季彩館、オーガニックアンテナショップ ハレタラ、よつ葉生協で販売しています。
店頭では精米2kg、玄米5kgなどがおいてあります。
このほかの数量をご注文される場合は小山市役所農政課までお問合せください。
玄米
- 2kg:1,200円
- 5kg:3,000円
- 10kg:6,000円
- 30kg:18,000円
白米
- 2kg:1,400円
- 5kg:3,500円
- 10kg:7,000円
※ご注文等、お問合せは0285-22-9269小山市農政課まで
ホンモロコ養殖の取り組み
小山市では、平成25年度からホンモロコの養殖の取り組みを開始しました。4月に1池あたり約20万個の卵を放流し、餌を与えて成長させ、10月の出荷を目指します。
ホンモロコとは?
琵琶湖特産の魚で、成魚は15センチメートル程になります。近年天然ものが激減し、全国各地で休耕田などを活用した養殖が取り組まれるようになり、高級食材として料亭向けなどにも出荷されています。
令和6年度の取り組み
令和6年度は、ふゆみずたんぼ実験田を行う2農家が、ホンモロコの養殖に取り組んでいます。
小山市で養殖されたホンモロコは「ラムサールホンモロコ」と名付けられ、活魚としての販売や学校給食での使用、惣菜工房美田の郷による煮つけとして販売される予定です。